あっという間に数年経ちました
母の腎臓がんに対しての治療は一昨年前
分子標的薬を使ったものの、効果はなく
食欲はおちるばかり。
治療を早々に打ち切り、緩和ケアに切り替えた。
ずっと、穏やかに暮らしていたけれど、昨年頃から肺の転移の症状が出てきた。
咳が続く。
夜もあまり、眠れてない様子。
笑顔も、おしゃべりも減った。
咳き込みすぎて、吐き気も出る。
食欲も落ちてきた。どんどん痩せる。
見ていて辛くなる。
本人はいたって、のんきで
「なんで、咳が出るんかなぁ。耳鼻科に行こうかなぁ」なんて言う。
「母の咳は、耳鼻科じゃないよ。腎臓がんが肺に転移してたでしょ?それが原因だから、緩和ケアの先生が咳止めだしてくれてるんだよ」と説明すると、「そうねぇ」と。
わかったのか、わかってないのか…。
胸の上にも、直径3センチくらいのイボのようなものができた。
これも、腎臓がんの転移だと言う。
しかも、治療をしてないので、このイボのような突起物は放置するしかないと…。
「また、共存しないといけないものが増えたね」と声をかけると「仕方ないよね」と。
本当のところは、わからないけれど、いつもジタバタしない。いたって、呑気に受け止める。
そのうえ、「りんごちゃんに(癌が)できなくて良かった」とニッコリ笑ったりする。
「泣かすようなこと、言わないでよ!」と病院で泣き笑い。
母は強い。本当に強い。
どんな現実も、もう受け止めて受け入れて、前に進むしかない。
大事な、一分一秒、泣いてる暇はない。
母と一緒に笑えるように、踏ん張ろう。
今、母は生きてるのだから。