『鈴の鳴る道』星野富弘
だんだん、寒くなってくると父が他界した頃のことを思い出す。
その日はとってもいいお天気で、お通夜お葬式と晴れ渡っていて、悲しみも悔しさも紛れた。
父は絵を描くことも、見ることも好きだった。そんな父がアルコール依存症で入院している時に、差し入れた本のひとつが『鈴の鳴る道』
著者の星野さんは体育教師で、クラブ活動中の事故で首から下が不自由となり、口に筆を加えて、絵と詩を描くようになった人。
この本を教えてくれたのは、小学校の先生だった。「こんなすごい人がいるんだよ」と。
口で書いているとは、思えない、繊細な絵に、色使い。奥さんが絵具を調合しているらしい。
この詩画集に「鈴の鳴る道」というエッセイが書かれている。
車イスでのでこぼこ道は振動がひどかったり、電動いすが止まることもある、でもそのでこぼこ道を通る時に楽しみが出てきた…。それは…ある人から、あるものをもらったから…。
車イスでのでこぼこ道に、楽しみを見いだせたものは、意外な…でも身近な物。
そして、この話車イスに乗らない私にも、「なるほど…。」と考えさせられた。
でこぼこ道だからこその、楽しみを星野さんは見つけたのだ。
続きは、ぜひ本を手に取って読んでいただきたい。
絵も本当にすてきだし、添えられている詩もとてもあたたかい。
エッセイの最後はこう結ばれている
私の行く先にあるでこぼこを、なるべく迂回せずに進もうと思う。
「辛い、しんどい、苦しい」とそちらにばかり目が向けば、それしか見えないけれど、その中からも「あ、でもこんな嬉しいことがあった」「こんな楽しみがあった」とそれに気づくことができるのかもしれない。
父は病院で、何を思いながら読んだのだろう…。
そういえば、「父ちゃんはこれが気に入ったよ」と言っていた。
くちなしの絵に添えられた詩は
鏡に映る顔を見ながら 思った
もう悪口をいうのはやめよう
私の口から出たことばを
いちばん近くで聞くのは
私の耳なのだから
ついつい、人の文句、悪口を言いたくなることってある。
でも、そう、いちばん近くで聞くのは私の耳…そう思うと「やめよう」と思う。
もっと、楽しい話をしようと思う。
話は変わって…
昨日一昨日と、体調を崩した。何が原因だかわからないけれど…。
季節の変わり目だし、ちょっと生活のリズムが狂ったからかな…と。
規則正しい生活って大事ですね。
それと、一昨日朝あまりにも起きるのが辛いので、オルニチンサプリを注文してみた。効果に期待 !
今日も、読んでくださってありがとうございます☆
これからの時間も明日も、素敵な時が続きますように!